unwelcome kindness

2003年8月14日
ちょっと前にグリパンさんが「事情も気持ちも知らないで、リモートコントロールされてるのも段々腹が立ってきた」と書いていたのに激しく共感。

私の場合はその場所が家の中で、ダイレクト・コントロールではあったのだけど。

なんというか、こちらがアドバイスを求めてないときにされるアドバイスって腹立たしいときがある。「誰もアドバイス頼んでないよ」と言いたくなることしばしば。

向こうは親切心でしてくれたことはこちらの事情によってはだたの大きなお世話。その線引きを見極めるのは難しいとは思うけど、こちらから「これ、どうしたらいいと思う?」と聞くまでは口を出さないで欲しい。特に家の中のことに関しては。こっちにはこっちの事情があるんだから。

先週知り合いのアメリカ人女性が遊びに来た。今までも何度か二人でランチをしたり一緒に買い物に出かけたことがあり、彼女がアドバイス・マニアだということは知っていたけど、そのアドバイスはランチをしたレストランや買い物したお店に向けられたものだったのであまり気にしてなかった。

が今回は待ち合わせ場所をうちにしたのが間違いだったわ、、、(-_-;;。

まずはお茶でも、とコーヒーをいれた。
彼女はコーヒーには蜂蜜を入れるというので、蜂蜜を戸棚からだしてキッチンのカウンターに置いたところで電話が鳴り、電話応対してキッチンにもどってきて自分のコーヒーを飲んでみたら、、、あ、甘い。しかも蜂蜜の甘さ。

間違って彼女のコーヒーを飲んでしまったのかと困惑していたら彼女が「あ、あなたのにも蜂蜜いれといたわ、おいしいわよ。」だって。

あのー、自分がおいしいと思うものを人にも教えたいのはわかるけど、私はブラック党です。勝手にいれる前に本人に聞くか、わからなければ手をつけずにおいて欲しかったんですけど(普通はそうするよね?)。

そしてここから地獄は始まった。

ダイニングをみまわして「ここの壁沿いにはこういうアンティークな小さな机を置いて、上には置物を置いて」云々。(うちの狭いダイニング、今あるダイニングテーブル以外の家具は増やす気はありません。まして実用しないお飾りだけの机なんてのはもってのほか。)

ベッドルームをみまわしてクリブ(ベビーベッド)を置くために空けた空間をみて、「クリブよりクレイドル(ゆりかご)にしたら?その方が部屋の雰囲気が良くなるわ」云々。(雰囲気だけで子育てはできませんよ。実用性重視なんですよ、うちは。)

リビングルームをみまわして西側の窓がある付近がなにも家具がない状態なのを発見し「ここには2人がけぐらいのソファを置いて、コーヒーテーブルも置いて」云々。(そこは相方のでっかい机を置いてた場所。でも使ってなかったので思いきって搬出して、広くなった空間を楽しんでいるんですよ。しかも間もなくベビータンスやらバシネットやらでまた塞がってしまうんだから、、、。)

デッキにでて靴を履くときに椅子があればいいというので折りたたみの椅子をだしたら「だめよ、こんなUglyな椅子。ガーデン・ベンチを備えつけた方がいいわね。」云々。(靴を履くためだけにそんなエレガントなベンチを備えつけるほど余裕ないっす。しかも傾きかけてるボロいデッキに。)

プランターで大きくなったバジルをみて「大きくなった葉は摘みとらなくちゃ。他の葉が大きくなれないわよ。」云々。(知ってます、そんなこと。 この日の午後、彼女と一緒にFarmers’ Marketに行く予定だったのでそこで松の実を買ってから摘み取ってジェノバ・ペーストを作るつもりだったのよ。使う直前に摘んだ方が香りが断然いいからさ。)

炊飯器を発見して使い方を教えてくれというので「これが炊飯で、これがタイマーで、これが保温で、、、」と説明すると「ええっ。ライスを保温するの?」とビックリする彼女(なんの為の保温機能だよ、そしたら)。保温すると腐敗すると思っているらしい。間違っちゃいなけど、保温するのはせいぜい炊きあがってから2,3時間ぐらいなのに。それを説明しても「ライスを保温するなんて世にも恐ろしい」みたいな言い方された。

かなりムカツキモードに入っていた私だけど気をとりなおして予定してたFarmers’ Marketに一緒にでかけた。ここでは彼女の興味の対象が外に向いたのでホッと一息。

うちに戻ってきて、夕方のラッシュ時間前には帰る予定だった彼女だけど、その前に相方が帰ってきたのでじゃあ夕飯一緒に食べて行けばー?ということになりBBQをすることに。

彼女がFarmers’ Marketで購入した数種類のトマトでサラダを作ってくれ、そのサラダをいれる食器を探しながら「このお皿は嫌い。このグレーとピンクの線はUglyだわ。」云々とありとあらゆる食器にケチをつけ始めたので、「あなたが好きでも嫌いでもこれしかないんだからしょーがないでしょ。どれか使ってよ。」と私、とうとう噴火し始める(^_^;;

噴火口でマグマをグツグツいわせながらもなんとか表面では平静を保ちながら、相方の焼いてくれたチキンと彼女の作った(彼女の納得いかない皿に入った)トマト・サラダと、彼女をビックリさせた保温機能付き炊飯器で炊いたご飯(相方はBBQにはご飯を欲しがる)でDinner。

しかし彼女は私が食器のことで「文句言ってないでどれか使ってよ」と言ったことで、私の精神状態が緊迫してたことを察したらしい。Dinner中の話題は「赤ちゃん楽しみね〜」とか無難なものを提供してきた。

そんな話題もあまり表情を変えることなく交わしながらDinnerを終え、彼女は食器洗いに、わたしは残ったものをタッパーにつめたりに片付けはいる。

そして私が残ったご飯を炊飯器から出してラップで
包んでいるときに事件は起こった。

ご飯ラップしている私に気付いた彼女が「Finally〜!」と叫んだんです。そして「やっと保温をやめるのね! そうよ、それでいいのよ!」と。

保温してたって夕飯にあわせて炊いて残ったのをラップし始めるまで1時間弱だよ!? しかも相方に「アルアルはご飯を保温するのよ、ビックリしちゃったー!」と報告してるし(同じアメリカ人としてご飯を保温することが世にも恐ろしいことだということに同意してくれると思ってたらしい)。

はい、ここでブッチ切れました、私。

「あのね、私はご飯の扱い方も自分の炊飯器の性質もあんたよりはるかによく知ってる日本人。アドバイスなんていらないよ」と。

固まる彼女。

どうしていいかわからない相方。

そんなことお構いなしに再び片づけを続ける私。

「ちょっと庭を見てくるわ」といってその場を抜け出す彼女。

「昼間うちについた時から、ここにはこういう家具を置けだの、バジルを摘みとれだの、気に入る食器がないだのうるさーい! なんで彼女がうちをコーディネートしなきゃいけないのよ。 関係ないでしょうが!」と相方に向けてさらに噴火する私(彼女とはもともと相方を通じての知り合い)。

庭から戻ってきて「苺を植えてるのね〜、素敵」とさっきまでの緊迫した雰囲気を良くしようとする彼女。

「そうなのよ。でも実がつく度にアライグマに食べられちゃってさー」とそれにあわせる私。

帰り自宅をはじめる彼女。

「じゃあね〜」と何事もなかったように見送る私と相方。

ふぅ。

久しぶりにキレた。

なんというか、つまりはひとのうちをみて「私ならこうするわ」と思うのは自由。こうやって日記に書くのも自由。だけどそれを口にだして本人にアドバイスするのは、求められたときだけにして欲しいということ。

パッと見ではわからない理由や事情があるかもしれないんだから。

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